S&Cコーチ必見!Post Activation Potentiationという概念について

0

    Thank you for visiting here!
     10年ほど前に弘田も頻繁に取り入れていたコンプレックストレーニングの概念。この言葉、既にちょっと懐かしい感すらありませんか?

     

     その後様々な研究論文から、スーパーセットとして複数回繰り返すのであれば、類似動作で筋収縮形態が違うものは効果が高まらない、という結論が多く出てきたのを受けて、ここ数年は弘田が作成するスーパーセットでは基本的には主働〜拮抗のパターンが多くなっています。

     

     そんな状況ですが、今回、佐々部考紀氏のブログに面白い内容があったのでぜひシェアさせていただきたいと思います。

     

    Post Activation Potentiationというコンセプト

     2013年の研究論文をベースに、佐々部氏はPost Activation Potentiation(活動後増強)と言われるコンセプトについて紹介してくれています。

     

    それがコチラ→ PAP〜直前の刺激でパワーが上がる? http://goo.gl/pCZeWh

     

     事前に課題の動作(ジャンプやスプリント)よりも強度の高い運動(中〜高強度のスクワットなど)により筋肉に刺激を入れることで、課題の動作のパワー発揮、パフォーマンスが向上する、という概念です。

     

     イメージ的には弘田も以前行っていたコンプレックストレーニングと同じですよね。

     

     強い筋収縮後の活動増強の研究は1980年代から行われているそうですが、「PAPのメカニズムを利用してパフォーマンスを向上させよう」という取り組みは日本のスポーツ界において現在あまりポピュラーではないのではないでしょうか。

     

     ちなみにこのブログ内で佐々部氏はコンプレックストレーニングはPAPのコンセプトを利用したもの、と書いてらっしゃいます。大事なのはきちんとPAPを理解し、トレーニング変数をコントロールすること、とのこと。

     

     …なるほど、どれくらいの重さやどういった種目を事前に行うのか、どの程度の休息時間を置くとPAPが最大化されうるのか知っておく必要がある、ということなんですね。

     

     

    PAPを考える上で知っておくべきこと
     当然ですがPAPを起こすには、狙っている動作の筋群と同じ筋群を中〜高負荷で実施しなくてはいけないんですよね。垂直飛びの距離を伸ばすために事前にスクワットをする、というようなことです。

     

     そしてその事前運動は狙っている動作より大きな負荷を使う必要がある。これが最初の知っておくべきこと。更にPAPは短期的な適応である、ということも理解しておく必要があります。

     

     最近弘田が学んだFMSでいうところのコレクティブエクササイズ(弘田の整理としてはコレクティブドリル)のようにあくまでも短期的な適応を狙っているものなわけです。変化が出てから10分経てば減少してしまうようなイメージですよね。

     

     さらにコンプレックストレーニングで処方する際の難しさは、直後は疲労の影響によりパワー発揮は増強されないという点。ポイントとなるのは、一時的な疲労の減少は活動後増強の減少に比べて早いということ。PAPを利用するには、狙っている動作と事前動作の間のレストをどれくらいとるのかが重要なんですって!

     

     通常のエクササイズ同様、変数にはこの休息時間のほかに負荷設定、セット数、筋肉の収縮様式などがありますが、PAPを引き起こすための適切な変数はトレーニングをする人たちのトレーニング経験などによっても変化するそうです。

     

     この辺り、詳しい説明は佐々部氏のブログ記事を読み込んでほしいのですが、ざっくりと現在の研究で分かっている部分をまとめると、狙っている動作の3〜10分前に、1RMの60〜85%程度の事前動作(研究ではスクワットなど下肢のエクササイズ)を、複数セット行うことでジャンプ力やスプリントスピードが向上する、ということが判明しているとのことでした。

     

    【参考論文】J.M.Wilson et al, 2013
    META-ANALYSIS OF POSTACTIVATION POTENTIATION AND POWER: EFFECTS OF CONDITIONING ACTIVITY, VOLUME, GENDER, REST PERIODS, AND TRAINING STATUS

     

     一定以上の筋力を備えた3年以上トレーニングを積んでいるアスリートでは、Effective Size(ES)という指標で0.81という中程度の結果が出たそうです。これは数値が高いほど効果が高いことを表す指標。当たり前ですが基礎的な筋力が高くないと、なかなかPAPの適応が起きづらいのでしょう。

     

     負荷設定に関しては、60〜84%1RMという中強度が1.06という最も高い効果を示し、セット数では1セットで0.24、2セット以上で0.66というように複数セットの刺激がより大きいPAPを引き起こすようです。

     

     そして最も気になる休息時間ですが、2分以下は0.17、3〜7分で0.54、7〜10分で0.70、11分以上は0.02と3〜10分の間が最も効果的という結果だったとのこと。

     

     アスリートの複数セット(2セット以上)に限定すると、PAPのES(効果量)は約1.5と大きい数値になっています。トレーニングを積み基礎筋力の高いアスリートに関してはこの概念を知っておくと、高い効果が出せる可能性が大いにありますよね。

     

     特に記録を狙った種目、高跳びや幅跳び、砲丸投げのような陸上競技では直結してベスト記録作りに役立ちそうです。

     


     …いかがでしょうか。毎回読み応えのあるブログ記事をあげて下さり、参考にさせていただいている佐々部氏の記事から自分なりにまとめてみました。

     

     現在関わっているラグビー選手や自分のトレーニングでのタイミングを見て、このPAPを利用して記録を出してみたいと思います!

     

    それではまた、お会いしましょう。弘田雄士でした。

     


    コメント
    コメントする








       
    この記事のトラックバックURL
    トラックバック

    calendar

    S M T W T F S
      12345
    6789101112
    13141516171819
    20212223242526
    2728293031  
    << August 2017 >>

    selected entries

    categories

    archives

    recent comment

    recommend

    姿勢チェックから始めるコンディショニング改善エクササイズ (TJ Special File 6)
    姿勢チェックから始めるコンディショニング改善エクササイズ (TJ Special File 6) (JUGEMレビュー »)
    弘田 雄士
    弘田の初著作出版!評価法としての立位姿勢の見方を詳しく説明しています。

    recommend

    成功する人の考え方
    成功する人の考え方 (JUGEMレビュー »)
    加地 太祐
    WEB記事で紹介され、あまりにも芯を食った的確な記事の数々に、結局本を購入。40歳前後の方にはおススメ!

    recommend

    サンテプラス フレックスクッション&DVDセット ブラック [その他]
    サンテプラス フレックスクッション&DVDセット ブラック [その他] (JUGEMレビュー »)

    プロ野球チームで一番最初に採用したのは、弘田が興味を持ち当時の千葉ロッテが最初。ずっと使えます!

    links

    profile

    search this site.

    others

    mobile

    qrcode

    powered

    無料ブログ作成サービス JUGEM